ノンセク おひとり様人生

ノンセクシャルでも幸せに生きたい。セックスできないアラサー女のこれまでとこれからのこと。

結婚願望ないけど婚活!?ファッションチェッカー☆ピーコの正体編

こんばんわ!あっきーです。

今回もノンセク自認前にやってた婚活体験談、第4弾ですね。前回はセクシャルマイノリティとかそっちのけでただの愚痴回だったんですが、それはそれでみなさんの共感頂けて嬉しかったです。感謝…。

ブログのほうにも星??とかいただいていて、恐縮です。はてなブログのシステムがよく分かっていないので、なんとも言えない感じで申し訳ないですが、いろんな方に読んで頂けるのは嬉しいです。ありがとうございます!拙いながらに続けていきたいなって思ってます。これからもよろしくお願いします。

 

では恒例行事、前回のあらすじ!

彼氏いない歴イコール年齢、アラサーを迎えてさすがに焦って、結婚願望ないながらに婚活をはじめたわたし。婚活パーティー、マッチングアプリ、いろんな方法を試しながら遂にひとりの男性と初めて食事の約束をとりつける。しかしその相手はお店の予約をする約束をすっぽかした挙句、初回デートに風月をセレクトする粉もん大好きお好み焼きマンだった!?

支払い割り勘、こっちはカンカン、そんなお前はもうあかん。おニューのコートに染み付いてしまったお好み焼きの匂い、それは苦い思い出となって残り続ける。「こんなはずじゃなかった」想像以上の洗礼に完全にやる気を削がれてしまった私の婚活の行方は…?

 

 お好み焼きマンショックからしばらく立ち直れず、なかなか次に行こう!という気持ちになれないままではあったけど、マッチングアプリは辞めずに続けてました。メッセのやり取りは慎重にすすめて、すぐに会うのはダメだと心に決める。それこそが教訓。

確かに運は悪かったのだろうけど、数ある中からそういうひどい奴を引き当ててしまっている以上、何かしら私にも原因はあるのだろうな…と思い、とりあえず母に相談してみる。

なんでそこ母親!?ってビックリする方もいるかも知れないんですけど、わたしの婚活、母には全開示で進めてました。そもそも婚活するのは半分以上親を安心させるためだったので、ちゃんとわたし頑張ってやってるで!っていう報告も兼ねていたところが大きい気がしている。今考えたらそれもおかしな話なんですけどね。その辺のことはまた別の機会にゆっくりお話しするとして…

 

「やっぱりプロフ写真見て、可愛いですね!の一言も言えない男はダメなんじゃない?」というのが母の意見。マッチングアプリ編でお話しましたが、初っ端から見た目の話してくる人のメッセは全員スルーしてたので、そこの自分フィルターが全然仕事してなかった可能性。

結局のところ、お好み焼きマンは女の扱いに慣れてなさすぎる非モテ男子だったからこそ、あのやらかし具合だったとも言えるわけだし、それも一理あるんかも知れんなぁ…と、考えを改めるわたし。論理的な人から説得されると、なーんか、そんな気がしてきてしまうタイプなのだ。素直とも言うけど騙されやすいとも言う。

とりあえず気持ち悪いし嫌だけど、お好み焼きマンの再来だけは避けたい。まだちょくちょく届いていた「ショートヘア可愛いですね!」メッセ勢の中から、それっぽい人をひとり見繕ったわたし、その人とやりとりをしばらくやってみることにしたのである。

 

相手は5つくらい年上の自動車関係の営業マンだったと思う。プロフ見る限りでは物腰柔らかくて優しそうな雰囲気、ノリもそんなに軽すぎないし落ち着いていて、こいつは絶対学生時代彼女居たことあるなっていう感じ。非モテの匂いは明らかにしない、なんか大丈夫そう、と判断。

メッセのやり取りの中でも、インテリジェンス感じるし、日本語ワカリマスカ!?ってなることもない。悪くない。そもそも比べる相手がお好み焼きマンという名の底辺男なので、自動的にハードルがめちゃくちゃ下がっている状態なのであるが、この時のわたしはそんなことには気付いていない。

女慣れしすぎてるチャラ男は論外だけど、やっぱりそれなりに経験ある人のほうが、コミュニケーション楽なんだろうな…非モテってそれだけで罪なんだな…!とか自分のこと棚に上げて本気で思っていた。

 

メッセのやりとりを何度かしていく中で、そろそろ一度会いませんか?と、相手から言われる。ヨッシャ、来た。この頃にはお好み焼きマンによる心のダメージもほぼ回復していたので、イケイケどんどん状態である。相手の職場が大阪だったので、そのへんでの晩ごはんをすることになる。

前はお店決め、ここで相当揉めたわけだけど、そこはやはりひと味違う。僕に任せてもらってもいいですか?予約しておくので!というスマートな一言でグランフロントのなんかオシャンなイタリアンのお店をおさえてくれた。仕事が早い。送られてきたURLのメニューもとても美味しそうでヨダレが垂れる。こいつ…できる!!!

会うのはやっぱり緊張するし、行きたくねぇー!って思いもあるけど、ご飯美味しそうなので嫌が応にもわたしのテンションは上がる。むしろちょっと楽しみくらいの感じである。みなさん既にお気付きかと思いますが、わたしはすぐに食べ物につられるんです。

 

こないだおろしたコートに念入りにファブリーズをかける。確認がてらスンスン匂いを嗅いでみる、お好み焼きの名残は感じない、もう消えている。大丈夫、今度こそは上手く行くはず。何食べようかな…お腹を空かせたアラサー喪女は大阪へ向かう。

待ち合わせ場所にいた相手は、プロフの写真よりだいぶ若く見えた。パリッといいスーツを着ている、営業マンというのも納得の出で立ち。初めまして、とさわやかな笑顔で言ってくれたその人は、堂々としていて挙動不振な素振りもない。やばい、すごい、めっちゃまともな人来た!!!もうこの時点で軽く感動してしまう。

お店に向かうエレベーターでも、嫌味な感じもなくレディーファーストが自然にできている。座る席もソファー側を当たり前にわたしに譲ってくれた。これは思ったより慣れている感じなのではないだろうか?逆にこっちがちょっと緊張してくる。

 

さすが大阪、サラダからして都会の味がする…とか馬鹿なことを思いながら、モサモサとオシャンな葉っぱを食らう。美味しいご飯にテンションが上がっている私は、さながらスター付与の無敵状態、愉快な音楽をBGMに光り輝いている。いつものコミュ障はどこへやら、とっても楽しくおしゃべりができた。

最初はお互いの仕事のこと。メッセージの中で簡単なことはやり取りしていたので、その情報をもとに話を深めていく。向こうは海外の出張もそれなりに多いらしく、じゃあ英語喋れるんですか?と聞くと「まあ日常会話くらいなら問題ないですね」って、サラッと言っていた。ワーオ、ワンダホー。

趣味はサッカー観戦、学生時代は自分もサッカー部だったとか。あー、分かるわー、サッカー部っぽいわー、めっちゃぽいわー!と思いながら話を聞く。なんていうか、ここまでの流れ怖いくらいに出来過ぎている。文句の付け所が今のところ一つも無い。

 

ここへ来て、次第に不安になってくる。え?この人、まともどころか出木杉クンでは??なんで私みたいな喪女が、こんな人とオシャンな葉っぱ一緒に食ってんの?大丈夫??場違いにも程がない??釣り合わなくない??と思い始める。気付いてしまったが最後、落ち着かなくて仕方がない、どうしようめっちゃお家帰りたい。スターの無敵効果はとっくに切れていた。

考えてみれば相手も貴重な時間を割いて、わたしという人間に会いに来てくれているわけです。こいつは自分が結婚するに値する相手なのかどうか、いままさに見極められている。当たり前のことだけど、美味しいご飯に頭がいっぱいで、都合よく忘れていたんですね。

その瞬間、婚活の厳しさを肌で感じて一気に心がしんどくなる。しかし時間は待ってはくれない。場が解れたと判断したのか、相手からの猛攻がスタート。

 

 結婚相手に求める条件なんかはもちろん、いままで付き合ったことのある男性の人数を聞かれる。いきなりグイグイ攻めて来るやんけ…と内心ビビりまくりのわたし。

結婚相手に求めること…ないですね!とか言ったら、やる気あるんか?おまえ何しに来てん?と思われそうだし、相手は慣れてる風なので彼氏出来たことないとか呆れられてしまうのでは?と思って怖すぎて、正直に話すのはさすがに憚られた。

苦し紛れにそれっぽい嘘をつき、学生時代に彼氏が居たという設定を捏造。この時ほど自分の喪女人生を恨んだ瞬間はない。それなりにひとりでも楽しんで過ごしてきたのに、そんな自分も認めて今まで生きてきたのに、どうしてこんなことになった、もう泣きたい。

 

そんなこちらの気持ちなど露知らず、相手からの質問はまだまだ続く。「こういうマッチングアプリとかはよく利用されてるんですか?今までどれくらいの男性と会ったことあるんですか?」とかすごい鋭角抉るようなボールを次々と投げてくる。サッカー少年のくせに。

ここはもう正直に応えようと思って、○○さんで2人目ですね。と伝えると、「へぇ、その最初に会った人ってどんな感じでした?どこ行って何したんですか?いまも連絡とか取ってるんですか?」って猛追、こわい。

もうこの辺からわたし涙目。あの最初の物腰の柔らかさどこいった?アグレッシブか?そんな感じじゃなくなくなかった!?本気だ!この人は本気で私を見定めに来てるんだ!って分かると、もう自信喪失が半端ない。オシャンなピザの味などすでに分からなくなっていた。

 

聞かれたし仕方ないから、当たり障りのない範囲でお好み焼きマンの話をしたら「さすがにそれはナシですねー。俺、ちゃんと店の予約しといて良かったです」と冗談っぽく言われたけど、全然笑えない。それ、完全にマウント取りに来てるよね?という感じ。

比べるまでもないレベルだから、そんな意識しなくても…って思うけど、前に会った男より俺の方が断然イケてますよね?あなたもそう思いますよね??っていう感じ、ビシビシ出てた。まあ…そう思いますけど、思うけど、その対抗心に若干どころでなく引いてしまう。

お会計のときもお財布出したけど「年上だし男ですから」って言って、一銭も受け取ってはくれなかった。この人は意外と…負けず嫌いというか、ナルシストというか、そういうところがあるのかも知れないなぁ?と思った。自分の中での美意識が高い高い系なのでは???

 

待ち合わせの時間も遅めだったので、その日は晩ごはんを食べ終わるとそのままお開きに。偶然にも方向が同じだったので、一緒に電車乗って帰ることになって、並んで歩きながら駅へ向かう。イタリアンのお店はオシャンな間接照明で暗めだったんだけど、駅の明るい蛍光灯の下に出たときである

「トップスの色、そんな感じだったんですね。深緑かぁ、お店にいるときは黒かと思いました」

って私の服をみながら突然言われたんですね。

 

こっちからしたら、え?だから何?って感じなんですけど、そこでわたしのネガティヴ思考回路が己がシナプスを走り出す。その日、黒っぽいパンツを履いていたから、トップスが黒に見えたのなら、黒々しい格好してやがるなこの女…と、思われていた可能性が急浮上。

トータルコーデそこまでじっくり見られていたのかと思うと、めちゃくちゃゾワゾワしてくる。そんなに相手の服装って興味あるもんなの?お洒落さんなのか?おまえはお洒落さんなのか!?コイツ、男と会うのにウケ考えてパステルカラーとか着れないのかよ…とか思ってたんじゃないのか!?残念ながらそんな色の服は我が家のクローゼットの中には無いぞ!!わたしのパーソナルカラーは黒なんだ!!!!

突然始まったファッションチェックに動揺を隠しきれないわたし「あー、あんまり明るい色の服似合わないし好きじゃなくて、もともと持ってないんですよねー」と苦笑いで答えるのがやっとである。

 

「ふーん、そうですか?肌の色も白いし明るい色も似合いそうですけどね?なるほど、それでマフラーも黒なんですね、それモコモコですごく暖かそうですね」

とか言って次はマフラーの話をしてくる。その日のマフラー、使い古しも良いところで毛玉くんが付いていたんですね。モコモコという言葉に、お前のそれ毛玉だらけやんけ…という意味が含まれているのでは!?との考えに至ったわたし、ファッションセンスのない女のレッテルを貼られたと確信する。

悪かった、私が悪かった、ハイスペックな男である君に似合う女ではないのに、のこのこダサい格好して会いに来てほんとうに悪かった。お願いだからもうやめて、反省してるから許して…と思いながら、電車に揺られた。しんどい、ひたすら心がしんどい。

 

やっぱりそれなりに経験ある人は、相手の隅々までよく見ているんだな、でもまさかファッションチェッカーピーコだったなんて…という驚きが頭をぐるぐるする。

相手にまったく不足は無いけど、逆に私が釣り合って無さすぎてひたすら心がしんどい。前回とは形勢が逆転してしまっている。たしかに私は毛玉モコモコ女だけど、だからといって、ここで終わりにして良いものなのか?逃げ出してもいいものなのか?決めかねているうちに我々を乗せた電車はピーコの自宅の最寄駅に滑り込んでいた。

今日はありがとうございました!とお互い伝えて、電車から降りようとするピーコ。そのときの私はどうすればいいのか分からなくて、多分おかしくなっていたんだろうな。「あの!」って引き留めた挙句、気がつけば「じゃあ、また…」とかなんとか意味分からないことを口走っていたのである。

ピーコもびっくりしていたけど、言ってる私が一番びっくりしていた。なーにが「じゃあ、また」なのか。モコモコ毛玉女の分際で、すごいこと言った自覚はある。これまた次も会わないとあかんやつちゃうんか?なんで自分からそんなしんどいことを…。ってそっから家帰るまで脳内大反省だった、今でも思い出すと気持ち悪くて吐きそう。

 

じゃあ、また、効果なのかよく分からないけど、帰ったらすぐにメッセージが届いていて、次会うときはあっきーさんの地元でご飯行きましょう!と書かれていた。まあ、そうなるわな。そっかー、またファッションチェック受けなきゃいけないのかー、そっかー。

私の中では、また会いたいなぁ!ってすごく思ったからそう言ったわけではなくて、 婚活やらなきゃ、頑張らなきゃ、っていう義務感から思わず絞り出した言葉だったので、なんだか罪悪感が凄かった。結局のところは本心ではない、相手に嘘ばかりついている、最低である。

精いっぱい背伸びして、それらしく見せたところで、いつかはバレてしまうわけだし、自分自身もしんどいし、このままでは良くないな…。やっぱり次会うのはやめておこうかな、そう考えていたんです。

 

2回目は会わない、決意を固めた私にピーコからのお誘いの連絡が来る。

「肉鍋屋さん予約できたので行きませんか?」

あっ…ここ、最近出来たお店ですごく美味しいって話題になってて、なかなか予約取れないって友達が嘆いてたところでは!?って気付いたときには、行きますー!!と即答で返事していた。

あれ?わたし、もう会わないんじゃ無かったっけ??でも、もうお店予約してあるんだよな?私のために肉鍋が待ってるんだよな?肉鍋に罪はない訳だし…とか考え出して、とにかく食べ物を目の前にすると意志が弱い。あの決意はなんだったのか?もしかしたらノンセクで性欲弱めなぶん、生理的欲求が食欲に振り切れているのかも知れない。

 

肉鍋、とても楽しみ。しかし、服だ。なんせ服だ。ピーコのファッションチェックを受けても、涙目にならずに済むように、今度こそどっからどう見てもケチつけようのないイケてる格好をしていく必要がある。そのプレッシャーたるや。そんなに気合い入れておしゃれなどしたことがないので、気が重すぎる。無理。

こないだ明るい色は好みでないと言ったし、そこでパステルカラーなんて着て行ったら、媚びてるって思われそうで癪だし、そもそもそんな格好わたしはしたくない。うまいこと婚活進めたいけど、その過程で自分らしさを捨てるという選択肢は自分の中には無かった。

とりあえず新しいトップスとブーツを買い足して、前とはカバンもコートも変えて肉鍋に臨む。もちろんマフラーは新調した。まあ色味はいつも通りのモノトーンだけど大丈夫、今日のわたしは大丈夫。どっからでもかかってきやがれ、ファッションチェッカー☆ピーコ!!コーデバトルのゴングが高らかに響く。

 

肉鍋の日は休日だったので、ピーコは前回のスーツとは違い私服でやって来た。今思えば、へえ、私服そんな感じなんですね…ってこっちからガチコーデバトル仕掛ければよかったなって思うけど、私は他人のファッションにそんなに興味がないし、メンズファッションにも疎いのでコメントのしようがない。一生懸命思い出そうとしても、どんな服だったかすら覚えてすらいない。

待ち合わせから身構えてたけど、そこではとくにファッションチェックは入らず、肉鍋へ。ほんとにもうこれが美味しくて美味しくて。ピーコの目も気にせずバクバク食べまくる。さすが人気店なだけある、絶対友達とまた来よう…と心に決める。

前回はグイグイ質問されてビビり倒していたけど、2回目なのでちょっと慣れた。向こうはオタクじゃないから、わたしの趣味の話は広がらんなと判断してそこそこで終わらせ、向こうが好きなお笑い芸人のこととか、色んな話をした。

 

今回の肉鍋代もスマートに奢られてしまったわけだけど、人の金で食べるご飯のおいしさ半端ないな、最高。駅までの帰り道、前回はここで入ったファッションチェック。来るか?来るのか!?

「そのブーツ、前のと違いますよね。めっちゃカッコいいじゃないですか、どこで買ったんですか?」

ピーコ、来たあああああ!!!

身構えてたから、前回ほどの動揺はないとは言え、①前と違うと言えるくらいに前回の私の靴を覚えている、②カッコいいという褒め方、③靴の購入場所まで気にする、という違和感全部盛りの一言である。

 

まず①ですけど、それだけの超絶コーデ記憶をされているということは、これから先、ピーコとまた会う機会があったとして、おんなじアイテムを使用すれば、あ!これ前にも見たことある!と瞬時に見破られてしまうということ。そもそもそんなに服持ちでもないのに、被りに気付かれるのは怖すぎる。

純粋にブーツを褒めてくれただけなのかも知れないけど、私にとってみればブーツに言及された時点で、そのアイテムばっちり覚えましたから!っていうコーデバトルにおける宣戦布告でしかない。アッ…だめだ、これお気に入りなのに、目を付けられてしまったから、次からもう履いていけない…私はブーツのこと愛してた…でもごめんなさい、さよなら…という悲しい気持ち。

 

つづいて②ですけど、カッコいい!っていう褒め方ね。女の子からソレ言われたら物凄く嬉しいしありがとー!!ってハグしたいくらいの気持ちなんだけど、男性が女子に向かっていう言葉として、どないやねん?と。

そのブーツは黒のツイード素材がミックスされたショートブーツで、まあどちらかというとキレイ目モード寄りなアイテム。そのブーツ、すごく素敵ですね!くらいだったら、ありがとうございます…ってこっちも素直に言えるんだけど、わたし性格悪いので、女子のブーツにカッコいいって、それほんとに褒めてんのか??って突っかかりたくなってしまうんですね。

考えすぎかも知れないけど、カッコいいという言葉の裏を返せば、つまりは可愛くないってことでしょ?そんな可愛げないもん選びやがって、もっとファーとか付いてる女子力高いブーツ履いてこれねーのかよ、お前は、という意味なのではと勘ぐってしまう。

 

そして最後の③ね、ブーツ買った場所、あなたが知ってどうするんですか?と。お店が知りたいのか地域が知りたいのか定かではないけど、どちらにせよ意味不明すぎない?どゆこと?

それ、女子が言うなら分かる。それいいな!私も欲しい!っていう気持ちから出てくる、どこで買ったの?という純粋な疑問。めっちゃ分かる、わたしもたまに聞く。ということはなに?ピーコもこの靴欲しいの??そんなわけないよね??

ピーコの興味がブーツじゃないとしたら、わたしが買い物をする店や地域そのものが知りたいってことなのでは?と閃く。そこで私が「これ駅前のデパートで買ったんですよぉ〜!」と言うのか、「高架下の商店街で見つけたんですよぉ〜!」と言うのかで、いつもどんだけファッションにお金をかけているのか情報を集めるつもりなのでは!??やっぱりコイツ怖ッ!!!と恐れ慄く。

慣れない婚活により疲れ果て、わたしの認知は相当な歪みをみせていた。もうこんな精神状態ではとてもじゃないけど、素敵な自分を演出することなど不可能。げっそりしながら、前回同様、脳内大反省会しつつ帰宅。 

 

ほんとにピーコ、ファッションチェックさえなければ、文句の付け所ないしとてもいい人だと思うけど、だってお前はピーコ。それ故にピーコ。慣れない婚活、慣れないお洒落、自分をよく見せるための努力、そのたび味わう疑心暗鬼、もういい加減限界だった。ほどなくして開催された、大学の友達との定例会でピーコのことを相談してみた。

オシャレに敏感な人と会うのは緊張するししんどいよねー!という共感はしてもらえたけど、でも流石にちょっと、考えすぎなんじゃなーい??とのアドバイスを頂戴する。やっぱりそうかな、そうなのかな??

そこで一人の友達が「わたし、こないだネットで婚活のハウツー調べてたんだけど、相手の持ち物や服装を毎回褒めましょう!って書いてるの見たで!」と教えてくれたんですね。なんと!!さすが同世代、アラサー仲間!!ありがとう、やはり持つべきものは友達!!

さっそくGoogle先生に婚活ハウツーを聞いてみると、ほんとに書いてる。女性は頑張っているお洒落に気付いてもらえると嬉しいもの。毎回どこかステキだと思うところを探して伝えてあげましょう♡ですってよ。

 

つまりアレか、ピーコはべつにファッションチェッカーな訳ではなくて、そうすることで私に喜んでもらおうと思っていたということか?どうしよう、こっちのお洒落とか気付かなくていいし、むしろ捨て置いといてほしいタイプなんですけど。それ!わたしにとっては逆効果でしかないよ!!!大事件だよ!!!

でもこれでスッキリした。ファッションチェッカー☆ピーコの正体は、オシャレに厳しい意識高い系男子ではなくて、婚活ハウツーを実践するマニュアル遵守マンだったんだな…真面目か。QED、証明終了。

 

ピーコとのコーデバトルはこの先もしばらく続くのであるが、それはまた別のお話。

色々学ぶことがある、婚活。まあ一通り活動してみたけどダメだったし、いまのところは結婚願望全くありません。それが本音です。この通り、しんどいことやイライラすることも沢山あったけど、相手を通して自分とも向き合うとてもいい機会だったなぁ、やっといて良かったなぁ…と今になって思います。

実際に婚活やってみて、やっぱりダメ!全然その気になれないし向いてない!って確信できたところ大きいです。その確信を持っているからこそ、いまひとりで生きていく決意を持って前に進めている気がします。

なので、結婚かぁ…ってちょっとでも思ってる方は、軽率に婚活やってみてもいいんじゃないかと思います。ダメだったらすぐ辞めたらいいだけです。後から後悔するよりずっと良いはずです、限りある人生、ほんとに時間は待ってくれないので…。

 

婚活体験談はここでいったん終了して、次回からはテーマを決めて、ノンセクシャルについて私が体験したこと考えたこと、色々お話ししていけたらいいなぁと計画中です。

ちょっと時間空いちゃうかもですが、また読んでいただけると嬉しいです。ありがとうございましたー!